【デザインでわかる】伝え方講座(Aさんが言うデザインとBさんの言うデザイン、結局どっちが正しいの?)
このスライドのポイントは
①デザインにはアプローチの違う正解がいっぱいある
②自分のアプローチ方法とデザインを伝えることで、デザインに関する理解が深まる
③どんなアプローチを取るかは、しっかりと根拠立てよう
ということなのですが、
この「デザイン」の部分は、割とどんな意見に変えても意味が通じると思うのです。
私は企画を実現したいと思った時、(自分の中では)合理的な答えなのに、
なぜ他人はわかってくれないのだろうと思う時があります。
以前はそこで「この人とは意見が合わないし話し合っても無駄だ」と諦めていました。
しかし最近いろいろなところで教えてもらう機会があり、
自分がうまく伝えられていないのだと思うようになりました。
自分がうまく伝えられていたら
①合理的な場合 相手が納得してくれる
②どこかが間違っている場合 間違いを指摘して反論してくれる
はずなので、「なぜか相手がわかってくれない」状況は無くなるはずなのです。
デザインにも同じことが言えると、このスライドを見て思いました。
デザインという分野は、非言語化されている部分が大きい場合もあります。
しかし自分のデザインに対して、他者の納得感を得るには
アプローチを言語化する必要があるということです。
セブンイレブンのコーヒーから分かる!デザインの重要性【勘違いUI/UXデザイン】
ビジネスの課題を創造的に解決する デザインシンキング入門
ビジネスの課題を創造的に解決する デザインシンキング入門(日経BPムック)
昨日に引き続き本です。
ロジカルシンキングを超えて、最近はデザインシンキングというものが出てきました。
「佐藤ナオキさん」や「水野学さん」のように、デザインの力で
プロダクトのあり方に変化を起こしてきたクリエイターの登場から、
彼らの考え方を一般化しようという動きが起こっているのでしょうか。
と思っていたが10年前から国内でも使われている言葉らしいです。
続々と成功事例が出てきたのは2013年ごろから。
例にもパナソニックやソニー、花王など大企業が名を連ねています。
デザインシンキングの考え方は、知的資本と似ています。
簡単に言うと、
①生活者の行動や気持ちといった「人間」を考える。
②「理解」「発想」「試作」を素早く繰り返す。
③新しい発想が生まれる。
④イノベーションが生まれる。
これまでの「技術」や「市場」を起点としたアプローチではなく、
生活者たる「人間」が起点であるからこそ、
新しいイノベーションが生まれるというものです。
なぜデザインシンキングは10年前に提唱されていながら今注目されているのでしょうか。
これまでの考え方はロジカルで合理的であることが良しとされてきました。
そのため、「確実にニーズのある商品」を世に出すことが求められました。
デザインシンキングでは、現場の状況を直接掴むため、新しい発想が生まれやすいです。しかしその分、市場性が予測できなかったり、発想側と生産側で意思の統一がとれていないと、発想を商品に反映することが難しかったりします。
このような欠点から、「市場が行き詰まる」ことで真価を発揮する考え方だといえるでしょう。
そのため大企業のデザインシンキングは、トップダウンや専門部署の創設・もしくは伝道師(エバンジェリスト)の育成から始まります。
このままの商品ではダメだという危機感を立場ある人が自覚し、生産の難しさ、ニーズの不確実性を超えて推し進めるパワーが必要なのです。
そんな「市場の行き詰まり」は10年前より表面化してきたように感じます。
不況が終わっても、バブルは訪れない。ミニマリストがもはやメディアで取りざたされないぐらいに浸透して、家も車も服だって、シェアするサービスは大流行。それでもモノはいっぱいある。お金を出したくなるのは、本当に必要なものだけ。
そんな時、本当に必要なものに気づくためにデザインシンキングが必要になってきます。
【番外編】知的資本論 すべての企業がデザイナー集団になる未来
昨日に引き続きデザインについて。
素敵な本を見つけたので今日はスライドではなく本を読みました。
カルチュア・コンビニエンス・クラブの代表取締役社長 兼 CEO
内容としては
・これからのイノベーションを起こす会社が持つべき資本は「財務資本」ではなく「知的資本」
・知的資本とは社員それぞれが持っている知識や経験。
・知的資本を持つ会社では、知的資本を保持している社員それぞれが資本家。
・これからの時代で価値を生み出していきたいのなら、知的資本の資本家になるべき。
・ただ言われたことを実行するのではなく、どんな仕事にもデザイン的視点を取り入れるべき。
ということを、増田さんがTSUTAYAを作り、Tカードを作り、蔦屋書店を作った経緯と共に語られています。
単純に物語として面白く、デザインの必要性が語られていて、すらすら読めてしまいました。
私の感想としては、大きく二つで、①デザイン思考はもう新しくない②知的資本家になるにはどうしたらいいだろうか
ということが挙げられます。
①について
これは2014年の本だし、私が新しいと思っていたデザイン的思考の重要性は、ビジネスの世界ではもはや新しくないのだということです。
ものがあればよかった時代→ものを便利に買えればよかった時代→ものではなくことを求める時代
と変化が起こってきたことは言い方を変えて様々なところで言われていることですが、
その時代に完全に入った今は、その発想を手に入れるだけではもう古く、それを使える人材にならなければ成功などできないのだと思いました。
時代の変化のペース的には、ものではなくことを求める時代はあと10年は続きそうです。今はその考え方を手にいれ、高い水準でアウトプットにすることが求められるでしょうが、またこれから起こりうるであろう変化を掴まなければいけないとも感じました。
②について
知的資本を持ちましょう、と言われても、何か熱心になれるような
研究対象が見つかっていない身としては、どうすれば良いのかという疑問が浮かんできました。
これは自分のことを知ることと、社会を知ること、2つの知見が深まらないと解決できない、すごくプライベートな疑問です。しかし深めていきたいと思っています。
未来のデザイナー論 -変化するデザイン環境と、デザイナーに求められる変化-
Webマーケティングの全体像